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東京の落語家は、前座、二ツ目と昇進し、真打を目指します。

この記事では、真打とはどんな階級なのか、またどうしたら真打になれるのかをご紹介します。

真打とは

真打とは、落語においてもっとも高い身分のこと。

「真打」という言葉の由来として、昔の寄席ではロウソクを照明としており、最後に出演する芸人が終演後にロウソクの芯を打った(=火を消した)という説が有力です。

このことからもわかるように、真打とは寄席の最後に出演することのできる芸人を表わします。

寄席の最後を締めくくるのですから当然、観客を満足させるだけの人気・実力を兼ね備えていることが必要です。

二ツ目から真打に昇進するといろいろな違いが出てきます。

おもな違いとして、

  • 寄席でトリを取ることができる
  • 「師匠」と呼ばれる
  • 弟子を取ることができる

などが挙げられます。

これまでは「○○さん」などと呼ばれていたのが、真打に昇進したその日から急に「○○師匠」と呼ばれるわけです。

真打になったばかりの落語家は「照れくさい」と感じるそうです。

また、二ツ目時代から仲が良かった周囲の人は、「これから何て呼ぼうか?もう「○○ちゃん」じゃだめだよなぁ」などと迷っているのを聞くことがあります(^m^)

真打に昇進して経験を重ねていくと、「師匠」という呼ばれ方も板に付いてきますね。

どうしたら真打になれる?

二ツ目になってから10年ほどが経つと、協会の幹部を中心に「そろそろ真打に・・・」という話が出てきます。

真打となるにふさわしい力量があるとされれば昇進が決まります。

しかし、落語協会と落語芸術協会は定席の寄席に出演していますから、寄席の席亭(オーナー)の意見も大切。

席亭の了解を得て、晴れて真打昇進決定となります。

(ちなみに円楽党と立川流は独自に真打昇進を決定しています。)

昇進が決まると、あいさつ回りや真打昇進披露パーティー、真打披露興行と、目まぐるしいイベントが待っています。

落語家にとって真打昇進はそれだけ大きな意味を持つのです。

真打は人気・実力があることが前提ですが、実際のところは、ほぼ入門した順番でみな真打に昇進していきます。(この昇進システムに関しては疑問を呈する声も大きかったようです)

そんな中でも、いわゆる「抜擢」によって先輩を追い抜いて真打昇進を果たす人も少なくありません。

最近では2012年に春風亭一之輔師匠が、21人抜きの大抜擢で真打昇進を果たしました。

もっとさかのぼると、1980年に春風亭小朝師匠36人抜きで真打になったこともあります。

入門から真打になるまでは平均して15年ぐらいと言われています。

しかし有名な古今亭志ん朝師匠は入門から5年での真打昇進というスピード出世記録を持っています。

真打が目指すもの

真打は落語家の最高位ではあるのですが、今では入門順にみな真打に昇進できるためか、「真打昇進はスタートに過ぎない」という見方が一般的です。

真打になってからも稽古を怠らず、落語の質を高めたりもちネタを増やしたりしていきます。

真打が大勢いるので、寄席のトリも誰もが任されるわけではありません。(落語協会と落語芸術協会だけで300人くらいいます。)

トリを任されるような力量ある落語家を目指して、師匠方も努力しているのです。

そしてゆくゆくは名人・上手・大看板になるのが理想でしょう。

なかには「人間国宝」にまでなってしまう師匠もおられます(^^)

まとめ

真打になるまでには大変な苦労があると思います。

しかし真打になってもそこで終わりではないんですね。

自らも稽古に励んだり、弟子を育てたりすることで円熟へと向かっていくわけです。