歌舞伎は日本固有の演劇で伝統芸能の1つ。
華々しいその世界に関心を持つ方は多いのではないでしょうか。
最近では、寺島しのぶさんの長男・寺島眞秀(まほろ)くんの初お目見得が話題になっています。
可愛いですねぇ、本当に。
落語好きの方にとっても歌舞伎はぜひ知っておきたい芸能の1つ。
というのも、落語には歌舞伎を題材にした演目も多いのです。
- 「四段目」
- 「七段目」
- 「中村仲蔵」
- 「権助芝居」
- 「猫の忠信」
など、枚挙にいとまがありません。
しかし、いざ歌舞伎を観てみても、最初に感じるのはやはり、
難しい。わからない。
ということでしょう。
テレビでやっている歌舞伎を観てみて、セリフもストーリーもさっぱりわからなくて呆然としたり。
私もそんな苦手意識を持つ1人だったのですが、ある本を読んですっかり見方が変わりました。
それでは紹介いたしましょう。
歌舞伎初心者におすすめするのはこの本です!
著者は山川静夫さん。元NHKアナウンサーで、歌舞伎への造詣の深さは有名です。
山川さんが長年の経験をもとに、初心者が必要とする歌舞伎の情報をぎっしり詰め込んでくださったこの本。歌舞伎の約束事の説明や、演目解説、愉しみ方がじっくり語られています。
しかも、ただ解かりやすいだけではなく、おもしろい。
歌舞伎の世界の裏側や、歌舞伎の世界から一般化した言葉など、「へぇ~」と思わせるものばかり。
もちろん山川さん自身が歌舞伎の虜になっていった経験談も楽しいです。
この本の興味深い内容をほんの数例だけ挙げてみると、
- 人気演目「勧進帳」のストーリーを一般企業の人間関係に置きかえて解説!
- 男が女になりきる「女形」はいかにして生まれたか。
- 大迫力の「見得」。どんな感情を表現している?
- 歌舞伎の舞台にある「花道」の本当の役割とは。
- いばった歩き方の「六方」は、江戸の気分を見事に表わしている。
- 「忠臣蔵」の討入りと、無常観を歌った「いろは歌」、共通する「47」という数字の妙。
- 市川家に代々伝わる「ニラミ」は、一種の決意表明
などなど。
いや、まだまだたくさんあるのですが
とても書ききれません。
少しでも歌舞伎に興味をお持ちの皆さん、ぜひ一度読んでみてください。
歌舞伎を見る目が変わりますよ。
私はすっかり、「歌舞伎座で生の歌舞伎が観たい!」と思うようになってしまいました。